去る2月16日に行なわれたヒューマントラストシネマ有楽町での特別試写会に、秋篠宮同妃両殿下並びに眞子内親王殿下がご臨席され、映画本編と、尹美亜監督、石巻出演者の遠藤伸一さん、遠藤綾子さんによる舞台挨拶をご鑑賞になりました。
映画上映前の司会者の言葉をお聞きになる秋篠宮同妃両殿下並びに眞子内親王殿下
秋篠宮妃殿下の隣には、石巻からの出演者である遠藤伸一さんと綾子夫妻が着席。眞子内親王殿下の隣には尹美亜監督が着席。(写真撮影:冨樂和也)©Kokoro Film Partners
舞台挨拶では、映画に出演して自らの体験を話すことはつらくなかったのかという問いに、遠藤伸一さんは、「この震災で、あの日からたくさんの人に支えていただいて、生きてこれました。人の思いだけが、人を救ってくれたのです。それこそが、亡くなった命が教えてくれたことかな、と思わせてもらいましたので、生かされた者として、それを伝えるのが役目なのかと思い、それを尹さんにお願いできればと思いました。」と答えました。遠藤綾子さんは、「撮影されているという意識がなくて、最初からとても忙しい行事のときに尹さんがいらしてくださっていて、人が足りないので『ちょうど今豚汁作っているから手伝って』と、お手伝いしていただくことから始まったので、多分どなたも(尹さんが)監督だと思ってなかったと思います。あと、本当に私たちは何も、これをしてください、あれをしてくださいってことは言われず、私たちがしていることをそっと見守って、聞いていただいて、寄り添っていただいた感じでした。」と答えました。
尹美亜監督は映画を振り返って「10か月間東北に通わせていただいて、たくさんの方にお会いして普通でしたら聞けないお話を私たちは聞かせていただいたので、それをこの映画で皆さんにお伝えできればと思っています。去年、3月11日を初めて被災地で過ごして、悲しみにというのは時がたっても癒えることはないんだな、と感じました。今年、遠藤夫妻の長女の花ちゃんが成人式を迎える歳で、遠藤夫妻はこれからも毎年、亡くなった子供たちのこと常に感じながら生きていかれると思うんですけど、ここにいる皆さんもきっと何かやっぱり人には言えないことを胸に秘めて生きていかれると思います。この映画を見て、あの人たち頑張っていたな、と皆さんの励みにもなればいいなと思っています。そして、皆さん東北にぜひ行ってください。今日はどうもありがとうございました」と締めくくりました。
このたびは、東北復興へ多くの方の関心を寄せる一助となればということで、秋篠宮同妃両殿下並びに眞子内親王殿下の御臨席が実現しました。心より御礼申し上げます。
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益田