青木美也子役:堀田真由
青木美也子役を演じさせていただきました。
初めて感じる気温や、湿度、匂いを全身で感じながら全編青森県弘前市で撮影させていただきました。
実際に職人さんに漆の使い方を伝授していただいたり、津軽弁を話したりと新たな挑戦にドキドキしながらもゆったりと流れる時間に身を委ねながら取り組む日々は、贅沢で忘れられないものとなりました。
最新な物が次から次へと産まれ機械化・自動化が主流になってきた今改めて、日本の美しい伝統工芸に触れ何を感じ受け取るか、そして伝授していくことの厳しさとどう向き合っていくのか津軽塗りを通して繋がる家族の物語から何か感じ取っていただけると幸いです。
〔 Profile 〕
1998年生まれ、滋賀県出身。
2015年WOWOW「テミスの求刑」でデビュー。その後、2016年NHK連続テレビ小説「わろてんか」で注目を集め、ドラマ「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」(19/NTV)、映画『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』(21/河合勇人監督)シリーズなどの人気作品に多数出演。
2022年には「鎌倉殿の13人」比奈役でNHK大河ドラマ初出演を果たした。2023年以降もドラマ10「大奥」(NHK)で3代将軍・徳川家光や、フジテレビ月9「風間公親-教場0-」など話題作への出演が続く。
青木清史郎役:小林薫
津軽弁が難しかった
何度やっても出来ない発音なんかがあって、現場でも何十回とチェックをうけて苦労しました
それが、映画を観たらセリフの量がそうでもない、こっちは七転八倒しながら、セリフと格闘したから、大量だと思い込んでいたンですね 映画はラスト近くで、ギクシャクしていた親子関係が、お互いの存在を身近に感じて、優しい気分になっていくシーンがあります
ボク自身はそのシーンで何だか幸せな気持ちになりました
人は、争いより仲良くなっていく人をみると幸せな気分になるンだと
〔 Profile 〕
1951年生まれ、京都府出身。
唐十郎主宰の「状況劇団」を経て、77年に「はなれ瞽女おりん」(篠田正浩監督)で映画デビュー。代表作は、映画では「それから」(88/森田芳光監督)、「秘密」(99/滝田洋二郎監督)、「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(07/松岡錠司監督)など。テレビドラマでは「ナニワ金融道」シリーズ、「Dr.コトー診療所」シリーズ(いずれもフジテレビ系)ほか多数。主演を務めた「深夜食堂」(TBS系)シリーズは15年・16年に劇場版も公開。近年の映画出演作には「Dr.コトー診療所」 (22/中江 功監督)「とべない風船」(23/宮川博至監督)、「仕掛人・藤枝梅安」一、二(23/河毛俊作監督)がある。
鶴岡慧子監督
バカ塗りの「バカ」とは、ひたむきさを表す「バカ」です。津軽塗と出会い、ものづくりに対する慎ましくも純度の高い情熱に触れ、私もこんなふうに映画をつくりたいと思いました。
1カット1カット丁寧に、漆を塗り重ねるように撮る。色鮮やかな模様を研ぎ出すように、登場人物たちの個性で画面を満たす。堀田さん、小林さんはじめ、素晴らしい俳優さんたちとご一緒することができました。
そして、弘前の皆さん、津軽塗の職人さんたちに、本当の意味で支えていただきました。みんなでつくったこのひたむきな作品を、たくさんの方に楽しんでいただけたら幸いですし、津軽塗の魅力を知っていただけたら嬉しいです。
〔 Profile 〕
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業。大学では万田邦敏監督に師事する。
卒業制作の初長編映画「くじらのまち」が第34回「PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2012」グランプリとジェムストーン賞(日活賞)をW受賞。大学卒業後は東京芸術大学大学院映像研究科映画専攻監督領域に進み、黒沢清監督に師事する。1年目に撮った「はつ恋」が「第32回バンクーバー国際映画祭」でタイガー&ドラゴン賞にノミネートされ、2014年に第23回PFFスカラシップ作品「過ぐる日のやまねこ」で劇場デビュー。同作品は、「第15回マラケシュ国際映画祭」にノミネートされ審査員賞を受賞した。2019年、映画「まく子」が話題となり、若手注目の監督である。
バカ塗の娘 公式サイト